ずっと前の話

気付いたら土曜日もとっくに折り返しを過ぎていた。

今週は水曜日に有給を取ったのだが、これがとても良かった。連勤の最大値が2になることで、2日分の頑張りで1週間を終えられた。スタートダッシュのままゴールできたようなそんな感じだった。全然うまく表現できなかったが、きっとみんな水曜休みの素晴らしさは分かってくれると思う。

 

今朝目覚めてしばらく薄暗い部屋でぼんやりしていたら、急に昔のことを思い出した。

小学校2~3年生の頃、仲の良かった男の子にその子のランドセルに付いていたキーホルダーをもらった。タマザラシが鈴になったキーホルダーで、少し絵柄が剥げていた。私はそれが変わったアザラシだと思ったくらいポケモンに詳しくなかったし、お土産でもない所持品だったキーホルダーをくれる意味が全くわからず、「えっ、いいよ、なんで、いらなくなったの?」とかなり戸惑った。でもその子は頑なにあげると言うので、まあアザラシ可愛いしいっか、くらいの気持ちでもらった。そのキーホルダーは特にどこかに付けるでもなく、勉強机の上に置きっぱなしになっていた。

そんなことがあった話を友達にしたところ「それって絶対好きなんだよ!」と言われ、あまりの予想していなかった返しに私は驚いた。その驚きは、「あいつが...私を...す..き...?」というキュートなびっくりも含んでいたが、それよりも友達は私が理解できなかった行為を恋愛として変換できるのか、という尊敬のような気持ちが大部分を占めていた。

そんなこんなで私は勉強机に置いてあるキーホルダーのことが急に気になってきた。私は全然恋愛に無頓着でドラクエしかやっていなかったガールだったのだが、「いや、好きだったら新しいのをくれるでしょ...いやでも逆に自分のお気に入りをくれたの...?」と初めて男の子について悩んだのである。そして、一応ね、と誰にも聞かれていない言い訳をして、そのキーホルダーを宝物ボックスの中に入れた。

その後、その男の子とは特に何もなく、ちょっと年を重ねた私は普通にサッカー部のエースを好きになった。でももしかしたらタマザラシがいなかったら、私はエースも好きにならなかったかもしれない。

 

まだ私の中にはこんな物語が詰まっていたんだな〜とじんわりしたので、どうにかもうちょっと引き出していきたい。

 

今日は終わり。